2013年2月15日金曜日

ブルーリボン賞、井浦新、そして若松孝二に。

昨日、第55回ブルーリボン賞授賞式が行われた。
在京スポーツ7紙の映画記者が選ぶという同賞、
生前の若松監督には縁がなかったが、
この度、特別賞なるものが、授与されることになった。
「賞とか名誉は人をダメにする」が持論の監督だったが
宣伝費ゼロ円の自主配給ゆえ
「宣伝になるんだったらもらっとけ」も持論だった。
「千年の愉楽」公開に先立つこの時期の受賞
監督が喜ばなかったはずがない。
授賞式には、監督の三女で若松プロ代表の伊藤宗子が出席。
墓前に報告してきた事などを語った。
そして、何よりも監督が喜んであろう受賞は
近年の若松組の俳優陣の背骨となってきた
井浦新の「助演男優賞」。
生前から「「11.25自決の日」で、なんとか新に主演男優賞を
取らせたいんだよなあ」と語っていたが
残念ながら、それは果たせていない。
しかし、「かぞくのくに」での新の演技力が
高く評価されている事は知っており
上映されているテアトル新宿にちょくちょく足を運ぶほど
その事を気にかけていた。
人一倍ヤキモチ焼きの監督は
自分以外の作品で、俳優さんが名演技をすると
喜びつつも、どこか悔しがるところがあった。
しかし、自分が新作を撮る事ができなくなった以上、
若松組の参加したキャストたちがますます力を付けていく様を
向こう側からニヤニヤしながら眺めている事だろう。
若松監督、おめでとうございます。
そして、井浦新さん、おめでとうございます!
映画界に、ますます波風を!

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